学齢委員会 ねこのて共催勉強会「お金の管理とトラブル防止」

1月27日10時から勤労福祉センター本館第二会議室にて、学齢委員会 ねこのて共催の 学齢さん向け勉強会 「お金の管理とトラブル防止」を開催しました。
小学生、中学生、高校生の保護者40名が参加しました。

お金の大切さをどうやって子どもにつたえていけばいいのでしょう。上手なお金の管理とは?金銭トラブルに巻き込まれないためには?今回の勉強会では、障害のある人の生活を支援する事業所から講師をお招きし、子どもとお金のつきあい方についてお話を伺いました。

講師は、
基幹型支援センターえくるのソーシャルワーカー 芦田様
市川市障害者就労支援センターアクセス 社会福祉士 岡村様
障害者就業・生活支援センターいちされん 生活支援担当 小島様
中核地域生活支援センターがじゅまる 地域総合コーディネーターの宮本様の四名の皆さまです。

各センターの方のお話は具体的かつ実践的で、参加者がグループになって話し合う場もあり、大変わかりやすい良い勉強会でした。

がじゅまるさんとアクセスさんが紹介された「お金を使ってしまう(自分が働いたお金なのにお母さんが全部使わせてくれないと訴えている)ご本人」と「お金の使い方がわからないご本人」、この一見正反対に思える二つの事例が、実は両方とも根っこが同じで「本人がお金のイメージがつかめていない」ことが原因と聞いて、正直びっくりしました。前者は自分の給料や生活費についての知識が不足していて、後者は自分に必要なものを自分で買う経験が不足していました。親が良かれと思って子供のお金を全部管理したり、生活用品をすべてそろえていたりしたことで、本人のお金への理解が遅れてしまった、という私たち親には何とも耳の痛い話です。しかし学齢期の今、この落とし穴に気付けたことは大きな収穫だと思います。全て親が管理するのではなく、子供が自分の力でお金を管理したり使ったりできるように子供の様子を見ながら手助けしていくという立ち位置にいることが良いのでは、と感じました。

この二つの事例を受ける形でえくるさんがされたお話の中で、「困らないことより、困り続けないようにしていくことが大事」という言葉が強く印象に残りました。親は子供が失敗すると、やはりがっかりしてしまいますし、失敗しないようにあれこれ先回りしてしまいがちです。でも、「本人が困ることも必要、困ることも大事な経験。今の失敗はまだ取り返せる失敗です」という言葉にはっとしました。失敗して初めて大切なことに気付く、というのは私自身何度も経験のあることです。失敗を経験しないということは、よくよく考えてみると少し怖いことのように思えます。失敗から子供が何を学ぶのか、サポートしていくのが私たち親にできることなのかもしれません。

いちされんさんから就労後についてのお話をして頂いたのも良かったです。子供が学齢期のうちはどうしても就労後のイメージがあまり想像しにくいので、就職すると本人を取り巻く環境が大きく変化することを教えていただけたのは有り難かったです。収入が増える一方で、学校の先生など見守ってくれる人の数が減り、一人で考え行動する場面が増えて、交友関係や行動範囲が広がる、そうなると本人が困っていてもなかなか周囲に伝わりにくい、というお話は大変参考になりました。
学齢のうちからお小遣い帳を活用したり、困った時に身近な人に相談すること、ICカードやクレジットカードはお金がいくらでも出てくる魔法のカードではないことを今から子供に伝えていきたいと思います。

今回のお話をうかがって思ったのは「相談することの大切さ」です。困った時は家族だけで抱え込まず、親の会の仲間や学校の先生、支援センターなどに相談することで、様々な情報につながっていくことができます。そこに解決の糸口が見つかるかもしれません。障害者とその家族が地域で暮らしていく中で、孤独にならないこと、それが大切だと改めて感じた勉強会でした。
(ねこのて 代表)
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