【報告】講演会「学齢期の行動問題」~理解と対応について~

葉県発達障害者支援センター(CAS)大森五月先生

10/18(金)全日警ホール第3会議室にて千葉県発達障害者支援センター(CAS)大森五月先生をお招きして講演会を行いました。
テーマは 「学齢期の行動問題」~理解と対応について~です。
参加者は54名でした。

初のWEB申し込みでしたが、とてもスムーズで相談したいことや質問などもたくさんご記入頂けました。

今回は大森先生にはそれをベースにご講演をお願いしています。

CASの紹介をして頂いてから早速講演に入りました。

今回は「問題行動」ではなく「行動問題」をテーマにしています。誰かにとって困ったり、問題になる行動や特定の場や状況では適切ではない行動である「問題行動」に対し、「行動問題」は特定の行動によって生ずる問題であり、問題の原因は子どもが持っている障害特性と周囲の環境との不調性によるものだということです。

子どもにとって、不適切な環境やQOLの低い状況が続くと行動問題が表れやすくなります。では、QOLの高い生活とはどんなものか?

・自分で行動して好きな物(こと)が得られる。
・自分で選んで実行できる。
・相手に理解され、受け入れられるコミュニケーション手段で意思伝達ができる。
・一定時間、一人で有意義な活動に従事できる。
・自分ひとりで自分の行動を管理できる。(責任をもてる。)

ことだそうです。

次に「子どもを見る3つの箱」を具体例をあげて説明頂きました。
例)知らない人を叩いてしまったAくん。
前の状況としては、「騒がしかった」
後の状況としては、「以前に人を叩くことで帰れたことを学習している。」
のように
行動の前後には必ず箱が隠れていると考えることが重要です。

根底となる考え方は、ポジティブな行動支援(PBS)で、これは、子どもの問題行動ばかりに目を向けるのではなく、適切な行動を当たり前とせずに、しっかりと注目するという考え方です。
適切な行動に目を向けることにより、適切な行動を増やす(強化する)だけでなく指導や支援の手立てを考える手助けになります。

「まとめ」として

・行動問題が起きている時、実は本人も困っているのかも?。
・どちらかが無理をしすぎてしまうのではなく「折り合いのつく」方法を考える。
・可能な限り、周囲の人とチームを組んで取り組む。
・ポジティブな視点を持つ。
 
以上4点があげられました。

事前に頂いた質問や当日出た質問にも、丁寧にお答え頂いて有意義な2時間となりました。

何となくわかっていたことも、頭の中できちんと整理でき、今後の子どもへの接し方が勉強できたように思います。

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