東葛地区懇談会in我孫子市

2月19日火曜日 開催されました。
今回は我孫子市と我孫子育成会との共催で、懇談会テーマを「障害者の親亡きあとを考える勉強会」とし、市川から3名、11市合計110名参加でした。

講演会は「親亡き後に備える~お金の残し方と管理の仕組み(遺言、信託、成年後見)」をテーマに講師は渡部伸氏(行政書士・世田谷区手をつなぐ育成会会長)です。初めに、親亡き後の共通の悩みのうち、お金、住まい、親亡き後の支援や仕組みについて、将来のビジョンが湧くように今のうちから制度やサービスを理解し、できることを整理しておきましょうと呼びかけました。

お金の残し方として、遺言や信託の活用の話に触れ、自筆証書遺言、公正証書遺言の2種類の説明や、エンディングノートに気楽に自分の意思を残しておく大切さを説きました。相続遺留分(財産を取得する一定の権利)や、遺言執行者の指定、福祉型信託制度、障害者扶養共催制度、個人型確定拠出年金=IDeCo(新しい運用型)の制度説明もありました。

また、渡部氏は後見人として、身寄りのない高齢の認知症の方を3件受任していることや、障害のある子と成年後見制度におけるメリット・デメリットについて、後見人は介護的な事は出来ないが、身上監護で利用契約を代替できることなど、事例を交えて伺いました。後見人の不正を防ぐ制度として、後見制度支援信託や後見監督人があり、不正は減少傾向で効果が出ているという話もありました。社会福祉法人等による法人後見に関しては、今までは通所や入所先が後見人になるのは利益相反とされていたが、現在は法人後見が可能だということ。実施のためには法人内に後見チーム設置などの体制確保が条件なのでハードルは高いが、利用者のニーズがあるのではと今後に期待する話もありました。

自身が主宰の「親亡きあと」相談室のHP紹介と、親の立場を考えて監修された「親心の記録」を参加者に配布(市川版「記録ノート」同様、支援者が活用しやすく、子が安心して人生を全うできるようにと作成)。大事な記録として、適宜子どもの様子を記録していく必要性を再確認しました。
渡部氏は、いざとなったら何とかなります。社会との接点を持ち、安心安定した生活を続けていきましょうと締めくくり、将来への準備の大切さを実感した懇談会でした。

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