学齢委員会 講演会「我が子を『地域』で支えてもらうには ~蛇のように賢く、はとのように素直に~」

平成27年11月25日水曜日、勤労福祉センター本館 第二会議室において、学齢委員会主催の常山賢二先生 (前市川市立平田小学校校長) の講演会を開催いたしました。
参加人数は58名でした。

長きに渡り市川市の特別支援教育を牽引してこられた常山先生の講演会のテーマは
「我が子を「地域」で支えてもらう」~蛇のように賢く、はとのように素直に~です。
日頃子ども達は「学校」という社会の中で暮らしています。
特別支援学級なら通常級との交流、特別支援学校なら地域交流は活発に行われているでしょうか?
そして学校、家庭を一歩出れば「地域」の中で暮らしています。ご近所さんとはどのような関わりを持っていますか?
レジュメの概略を元に常山先生の講演会をふり返ってみましょう。

講演会の概略は以下の五項目です。

1. 国の地域支援施策
2. 市川市の地域支援施策
3. 教育のなかで出来ること
4. 私人としての地域への働きかけ
5. 支援してもらえる子を育てる

まず、世界の中の日本。
日本の障害者をとりまく法律からお話くださいました。そして、私達の住む市川市の支援施策へ。
私達保護者は、あまり日頃触れることのない法律の話ですが、子ども達や障害のある人たちにとって、どういう意味のあるものなのか、
なぜ必要なのかわかりやすくお話しいただきました。
そして、それらの法律が、障害のある我が子の権利を守ってくれているということがよくわかりました。

次に、子ども達を支えるために、教育・学校が取り組むこと、私達保護者が取り組むこと。
特に、先生と話し合いをすることの大切さ。教師と保護者は対立するものではなく、どうしたらよりよい教育が実現するか共に話し合うというスタンスが大切ということを繰り返し述べておられました。
この話し合いの際に忘れてはならないのが、このサブタイトル~蛇のように賢く、はとのように素直に~の心得です。
保護者は法律、教育的効果、人の心をよく理解して、その上で鳩のように穏やかに人と接することが必要であるということです。

そして地域に知ってもらうことの大切さ。自治会、子供会、お祭り等への積極的参加や、PTA、ご近所さんへの働きかけが大切です。親の会のキャラバン隊の活動も有効です。

最後に支援してもらえる子を育てる。支援してもらえる子というのは、地域に馴染める子であり、自らいきる子です。
日本の教育は、「生きる力」を身につけることを目標にしています。家庭でも同じ目標に合わせることが大切です。
それぞれの子どもの障害に合わせて、指示待ちをする子ではなく、自ら考え判断して表現できる子を育てることを目指しましょう。

今回の講演会には、親の会会員以外に、平田小PTA会長の佐藤様、同じくPTA役員の山本様、市川市教育委員の平田様がご参加くださいました。今回のテーマ「地域で支えてもらう」にふさわしい心強いゲストの皆さまのご参加に、私達会員も感激いたしました。
ご参加下さいました皆さまありがとうございました。

最後にアンケートの回答からいくつかをご紹介いたします。

法律についてよく知らなかったので、勉強になりました。賢く素直に…これから、とても大切になるのだと思いました。就学まで、あと1年ちょっとですが、先生とうまく話すこと、先生に伝えること覚えておきたいと思います。

「蛇のように賢く、はとのように素直に」というのは、本当にそう思います。権利を主張するだけでは反発を生みやすいというのは身を持って感じたことがあります。子供のために、やわらかく、でもしっかり学校の様子をみて意見や提案を発していきたいと思います。

今日はありがとうございました。学校の中の様子から今の日本の子供達のことまで幅広く言葉で教えて頂いて良かったです。「学校」という社会は、民間と違う印象があったのですが、若い先生が頑張っている話など、外と同じですね。もっと学校や教育にも予算が回され事務仕事だけでなく子供達の為に先生の時間や気持ちが使われることを願っています。

学校や担任の先生に対して、モヤモヤしていた気持ちがパッと晴れたような気がします。「自らいきる子」を育てるためには、親の私も「自らいきていきたい」と思います。そして、私達の力になってくれる法律や、地域の方、学校、助けてくれる仲間がいると分かったので、少しほっとしました。常山先生のお話しを聞いて安心しました。ありがとうございました。

今まさに学校側と子供の指導について話し合いを重ねているところなので大変参考にも、励ましにもなりました。こちらの要求をお願いする時に、先生方の努力やお忙しいことを考えると、どこまで言っていいのか、いつも遠慮や、ためらいがあるのですが、子供の力を伸ばすために、学校と保護者で協力し合っていける関係を作っていくことが大切なのだと改めて思いました。ありがとうございました。

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写真は、講演会の後の常山先生を囲んでの昼食会です。常山先生、ありがとうございました。

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