第51回 手をつなぐ育成会関東甲信越大会 千葉大会 (松戸森のホール21)

市川からは、会員24名、いちばん星・一路会支援者19名参加。『ここで暮らし続ける』を開催テーマに、午前は大会式典、全体会。午後は5つの分科会が賑やかに進められました。
大会2

<第1分科会>「心に栄養を!」~共感から始まる仲間づくり~(参加者45名、8グループに分かれました)
①“家族支援ワークショップを体験しよう!”千葉県育成会家族支援プロジェクト・ちば(まんま隊)、埼玉県育成会家族支援事業部(ファッシー隊)が進行役に入り、学習プログラムのスライド「心に栄養を注ぎましょう」を見ました。親が子供に障害が分かった時点から起きやすい様々な出来事、自分の頑張ってきた道のりを振り返ると、気づきや気持ちを整理しやすくなり、自分自身を認められるようになる。心にゆとりや自分らしく生きていこうと思うと希望が見つかり、子育てに余裕が生まれ、よりよい親子関係が作りやすくなる事等解説があり自分の心を大切にする意味を学びました。他の人の話しを聞き、共感することから想像力が養われ、それが心の栄養とストレッチになる事も解説。聞き合うワークは有意義な時間でした。 ②シンポジウム「家族支援ワークショップ、やってます!」~家族支援活動のメリットと可能性~。まんま隊の渋川氏と埼玉ファッシー隊の新井氏より活動紹介と、家族支援プログラムの開発者で明星大教授の吉川かおり氏も登壇。「社会的障壁って何だと思いますか?」と提言。社会にも親にも障害者だからと正しく理解されないまま関わられることでは等々、皆で意見を出し合いました。

<第2分科会>「ありのままをつたえたい」~障害理解を深めて共生社会~
市川キャラバン隊『空』公演から始まり、同じ市川の者として誇らしかったです。キャラバン隊『空』を手本に始められた「たねっこ」「トリック・オ・ホリック」、元祖キャラバン隊「座間キャラバン隊」代表者のシンポジウムはミニ公演のよう。各々個性があり楽しかったです。客席に全国各地のキャラバン隊の皆さんの参加が多かったのも驚きでした。堀江まゆみ先生によると、キャラバン隊の広がりは今や全国展開で、母親達による障害啓発活動という枠から、父親や支援者など巻き込み開放されたものになっている。国も合理的配慮を後押ししている今、相互理解の為の重要な存在となり、活躍の場が広がるだろうとのことでした。

<第3分科会>「計画相談で広がる暮らし」~本人に伴走する~
全国手をつなぐ育成会連合会、田中正博統括の「計画相談と基幹相談支援センターを身近なものに!」という基調講演があり、シンポジウムでは「切れ目のない支援を求めて」のテーマで、それぞれの活動を踏まえて、相談支援組織全体の説明、実際の対応例、特に相談機関の枠に収まらない例などを挙げて説明されました。強度行動障害を持つ方の入所について東京都の特殊な例として、都外の民間施設に入所者が増え、「都外に行動障害対象者が溢れ、対応に追われて支援の個別が損なわれ、問題行動の激化」という負の連鎖が発生する事は重い問題と感じました。高齢化、孤独死、問題行動等、社会で問題になっていることに障害という要素が加わると、一層丁寧な対応が必要だが、予算、人材、組織の対応範囲など限界がある事はどうしようもないのですが、環境や状況、問題は時間とともに変化し、その変化に合わせた生活環境を準備するために「日頃からの準備、自分の住む地域で利用できる支援機関を知る、そして将来に向けて変化していく多くの事に備える準備は大切だ。」と思います。

<第4分科会>「高齢化を考える」~暮らしと医療・誰に託す?~
志賀利一研究部長(のぞみの園)による「障害のある人の高齢化問題を考える」と題した講演の後、星野大和副院長(あおぞら診療所新松戸)、森田美智子理事長(いちばん星)、荒井隆一所長(ナザレの家あさひ)によるシンポジウム「暮らしの中の医療」が行われました。入所施設、グループホーム、在宅等、それぞれの暮らしの中で、医療のサポートのあり方、現状や課題、今後の方向性など様々な討議がされました。親が高齢となった時や親が他界した後の障害者へのサポート、障害者が高齢となった時や自身が亡くなる時のサポート等、想定を重ねて数々の対応を講じていたところに、実際に様々な現実が重なり、改めて問題が浮き彫りになるということも報告され、考えさせられました。難問と思える一方で、認知症や身体機能の衰えた一般高齢者と変わらないという考え方もあり、結局は親を含めた家族がどれだけ先を見据えて、生前の内に手を打っておけるかが鍵になるのだと再認識させられた分科会となりました。

<第5分科会>「権利擁護を考える」~相模原事件から1年…多様性を認め合える共生社会を目指す~
1周忌にあたり追悼の意味も込めた分科会の開始は、黙祷から始まりました。講師の野澤和弘氏は「障害者差別解消法は、障害者を通して社会を変えてゆく目的を持つ。障害者の生きにくさを理解し、合理的配慮があたりまえになることで、地域社会の多様性や幸福感を作り出すことに繋がる」と話されました。北摂杉の子会理事長松上氏からは、この事件は元職員の犯行なのに運営者自身が被害者の立場に甘んじていることが問題、運営者側は支援現場の反省点を検証すべきです、管理者は福祉の仕事は自分を成長させる仕事と思える職場にしなくてはいけないと指摘。全国育成会会長久保厚子氏は、この事件で、社会に差別的な意識があることを痛感、“命のもつ可能性”を発揮し生きていける社会創りが育成会活動の意義と、力強く話されました。

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