渡部伸氏講演会「障害のある子の家族が知っておきたい『親なきあと』」

5月20日、男女共同参画センター7階ホールにて、渡部行政書士事務所「親なきあと」相談室を主催されておられ、また私達と同じ知的障害のあるお嬢さんをお持ちの渡部伸先生をお招きして第一巻目のご著書のタイトルでもある「障害のある子の家族が知っておきたい『親なきあと』」講演会を開催しました。暮らしを考える会、一人っ子会、学齢委員会との共催です。

我が子に「親なきあと」の為にどのくらい遺してやれば良いのか?は子供の年齢を問わず、常に頭の何処かに潜んでいるテーマです。よって当日は想定外の168名の参加がありました。お子さんの年齢は7歳から60歳、成人の親御さんと学齢の親御さんとで半々でした。

前半はお金の管理に関する様々なサポート制度や、未だ浸透していない任意後見制度や福祉型信託制度、また遺言の必要性等をご紹介下さいました。核となる「いくら遺せば?」の回答としては「必要以上に遺さなくても大丈夫だが」その条件として、本人の生活における年金や工賃・給料等の「収入」と想定される医療費や生活の場によって異なる「支出」をまず把握し、各家庭で子供の生活能力に合わせたサービスの組み合わせを考えておきましょう!ということです。

ケーススタディとして資料にはシングルマザーや一人っ子家庭、本人が一人暮らしの場合、また兄弟が二人共障害者の場合の使うことの出来るサービスの考え方も載せてくださいました。
渡部先生の講演内容を要約しますと「社会との接点をもつこと、すなわち子供の事を話せる相手を見つけておくこと、そして子供の記録として「私の生活記録ノート」への書き込みをしておく等の最低限の準備はしておきましょう!との事です。私達が深刻に悩み過ぎないように「いざとなったら何とかなる!」は先生からのエールです。でも、よりベターな何とかする為に皆さんで市川の福祉の更なる充実を考え働きかけていきましょう。 

参加者の皆さんからのアンケートでは「わかりやすいお話で心が軽くなりました」「ぜひ渡部先生の第二弾を」「不安だった将来のことが少しわかってきました」等の感想をいただき、今回の講演企画の目的が果たせたように感じます。

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